ハリラヤ ワイサック !!

2011/05/14

“生きること” を真剣に考える時がきたようです。
人間のことを一番に考えませんように!
クリアな心で、まっすぐ真実を見ることができますように!

2011. 5. 17 満月

マンゴの葉陰に

マンゴの葉陰に  

*Waisak/ワイサックは
シッダールタ・ゴータマの生誕、悟りを祝い、彼の逝去を記念する日。
年に一度、満月の日に催されるこの行事は、インドネシア国内に限らず
世界中の仏教徒がボロブドゥールに集結します…

…… 私のイメージでは、黄色や紫、エンジ色などの布をまとったお坊さまが
ボロブドゥールの回廊を昇っていく、美しい映像を思い描いていました。

「これは行かねばなるまい!」と思い
バリ暦の満月、ボロブドゥールへ向かいました。
ところが、バリ暦の満月は
時として、インターナショナルな満月と1日づれていることがあるのです。
私が着いたのは式典の前日でした。
おかげで夜のボロブドゥールを独り占めできたのでした。

ボロブドゥールの入り口までは
オジェック(バイクタクシー)を使わなければなりません。
今日最後の客に、オジェックのとぉちゃんたちは群がりました。
私をそこまで乗せてきた車の運転手と商談がついたらしく
「おれが連れて行く!」と、中でもヒトキワ強気なとぉちゃんが申しました。
客を無視して、商談をつけるあたりがと~っても気に入らない。
「結構です!」と一言いい放ち
ボロブドゥールのそばに住む知り合いに電話をいれました。
彼の名はユーディ。プランバナンで警備の仕事をしている。
訳を話し、「すぐに来てくれないか」と言うと
すぐさま駆けつけてくれた。
その時のユーディの姿は、まるで王子様のように見えました。アハハ

ユーディのバイクに乗り、ボロブドゥールの入り口へ。
ワイサックだもの、当然ボロブドゥールは開いているだろうと思っていました。
が、無常にも鉄の扉がピタリと閉じていました。
ユーディが、「入っていいかどうか聞いてみるよ」と
スルリ中へ入ってしまった…
訳を話すと、簡単に許可がおり(ほんとにいいのか?)
夜のボロブドゥールの中へ。

誰もいない、真っ暗な境内をバイクで走り
ボロブドゥールをぐるりと巡る。
おりしも、ジャワガムランの音が優雅に聞こえてくる。
明日のためのリハーサルらしい。
裏からライトアップされたボロブドゥールの姿は

まるで別の惑星に降り立ったような心地にさせる。

バリなら、寺のそばならどこでも手に入る花も、お供え物も、お線香も
イスラムのこの地ではどこに行っても見あたらない。
から手で長い祈りを捧げた。

*Borobudur/ボロブドール、Prambanan/プランバナンは共に世界遺産です。
*やっぱり日本の仏教が一番ワビサビだわ…