雲は 立ちのぼり
空は 茜色に染まる
花は 咲き乱れ
風が 渡りゆく
そして 月が 輝きだした
あと三日で 満月
世界は こんなにも美しい
願いはたった一つ
みんな タッシャで生きてくれ!
犬も 猫も 牛も 虎も 象も
たのむぞ 死ぬな
みんな タッシャで生きてくれ!
命を思い これほど切ない気持ちになったことはない。
どうかみんな生きてくれ。
2012.3.23
世界中に『ニュピ』があればいいのに…
少なくても月に1度 あればいいのに…
天には 深い深い銀河が流れていることを 人はいつも感じることができる。
昨年年末、電話線も電波塔もないところに引っ越して
投稿できずに四苦八苦してたけど
電線のない風景は それはそれは美しい。
*『ニュピ』:夜中の12時から24時間、外出することも
電気、火を使うことも禁じられている。
人は静寂の中、心静かに一日を過ごす。夜の星はみごと!
“音楽” は、この地と天をつなぐもの。
どんな窮地に立っても、
どんな絶望が襲おうとも、
喜びを生み出してくれるもの。
標高の高い山々の頭だけが、雲の上に顔を出している。 神さまの領域だ。 無限に青くて、無限に静か。雑多な気配がない。 こんなときは、笛を吹きたい。 単純な楽器ほど音がとおる。人の身体が最高の楽器。 空っぽにする、身も心も。空洞化した身体は最高の笛となる。
道を走っていると、突然、バレガンジュール隊に出くわす。
バリにいたらよくある出来事だ。
そんな時、黙って通り過ぎるわけにはいかない。
相棒(バイク)をすてて、ついていく。
パダンバイの海へ御神体を清めにいく行道だ。
パダンバイの細い道で 思わずついていく
バレガンジュール隊は誇らしげ おぉー ついに海に出た!
砂浜をご神体がゆく
みんなもゆく 坊さんもゆく バレガンジュール隊もゆく
“すがすがしきかな お清めの日”
もたもたしてるうちに、またしてもガルンガンがやってきた。
ガルンガンに家で祈ることはあっても、寺で祈ることはなかった。
今回は、坊さまのマントラと共に祈ろう。
“亡くなった人も 生きている人も 良い道を選べますように!”
アグン山とペンジョールだだ
“生きること” を真剣に考える時がきたようです。
人間のことを一番に考えませんように!
クリアな心で、まっすぐ真実を見ることができますように!
2011. 5. 17 満月
マンゴの葉陰に
*Waisak/ワイサックは
シッダールタ・ゴータマの生誕、悟りを祝い、彼の逝去を記念する日。
年に一度、満月の日に催されるこの行事は、インドネシア国内に限らず
世界中の仏教徒がボロブドゥールに集結します…
…… 私のイメージでは、黄色や紫、エンジ色などの布をまとったお坊さまが
ボロブドゥールの回廊を昇っていく、美しい映像を思い描いていました。
「これは行かねばなるまい!」と思い
バリ暦の満月、ボロブドゥールへ向かいました。
ところが、バリ暦の満月は
時として、インターナショナルな満月と1日づれていることがあるのです。
私が着いたのは式典の前日でした。
おかげで夜のボロブドゥールを独り占めできたのでした。
ボロブドゥールの入り口までは
オジェック(バイクタクシー)を使わなければなりません。
今日最後の客に、オジェックのとぉちゃんたちは群がりました。
私をそこまで乗せてきた車の運転手と商談がついたらしく
「おれが連れて行く!」と、中でもヒトキワ強気なとぉちゃんが申しました。
客を無視して、商談をつけるあたりがと~っても気に入らない。
「結構です!」と一言いい放ち
ボロブドゥールのそばに住む知り合いに電話をいれました。
彼の名はユーディ。プランバナンで警備の仕事をしている。
訳を話し、「すぐに来てくれないか」と言うと
すぐさま駆けつけてくれた。
その時のユーディの姿は、まるで王子様のように見えました。アハハ
ユーディのバイクに乗り、ボロブドゥールの入り口へ。
ワイサックだもの、当然ボロブドゥールは開いているだろうと思っていました。
が、無常にも鉄の扉がピタリと閉じていました。
ユーディが、「入っていいかどうか聞いてみるよ」と
スルリ中へ入ってしまった…
訳を話すと、簡単に許可がおり(ほんとにいいのか?)
夜のボロブドゥールの中へ。
誰もいない、真っ暗な境内をバイクで走り
ボロブドゥールをぐるりと巡る。
おりしも、ジャワガムランの音が優雅に聞こえてくる。
明日のためのリハーサルらしい。
裏からライトアップされたボロブドゥールの姿は
まるで別の惑星に降り立ったような心地にさせる。
バリなら、寺のそばならどこでも手に入る花も、お供え物も、お線香も
イスラムのこの地ではどこに行っても見あたらない。
から手で長い祈りを捧げた。
*Borobudur/ボロブドール、Prambanan/プランバナンは共に世界遺産です。
*やっぱり日本の仏教が一番ワビサビだわ…